2002年11月21〜30日 統幕芸激隊
 海上幕僚監部、航空幕僚監部、陸上幕僚監部、いわゆる陸海空で組織される自衛隊を、その上で束ねているのが統合幕僚会議といいます。

 ずいぶん昔の話ですが、海自OBである桂才賀師匠が海上自衛隊を芸で激励(慰問)して回っていました。名前は海幕芸激隊。
 ところが程なく航空自衛隊からも「激励に来てほしい」と声が掛かり、「あ、うちにも」と陸上が言い出す。
 結局、陸海空を回ることになり、それならいっそのこと”統幕”にしてしまおうということで誕生したのが統幕芸激隊なのです。
 前説が長くなりましたが、今回この芸激隊に仙一も初めて参加させて頂くことになりました。

 と、書くと自衛隊の慰問公演にだけ行ったみたいですが、実は芸激隊のもうひとつの激励対象である刑務所(拘置所)をメインに回るコースでした。
 もともとは、重メカ好きの私が「今度ぜひ自衛隊に連れてってください」とお願いしたのがキッカケで、「では芸激隊で連れて行ってあげましょう」という運びになったのです。

 重ねて言うこともありませんが、これは慰問です。
 ということは交通費等は全てが身銭。
 したがってコース日程も無駄がないよう合理的に組まなくてはなりません。

 当初、才賀師匠の計画では”自衛隊慰問の隙間を縫って刑務所を慰問する”というものでしたが、慰問先の諸事情から”刑務所慰問の途中に無理矢理自衛隊を入れた”になってしまいました。

 日程を聞いた時、自衛隊の重メカ巡りを期待してた私としてはちょっと残念でしたが、しかし結果的には返ってよかった気がます。
 集中的に刑務所を回ることで全く知らなかった塀の中の世界を、シャバの人間のまま(笑)見ることが出来たし、一言では現せないほど色々な勉強もできました。

 今回のメンバーは、隊長の桂才賀師匠、同じく古くから芸激隊を支える三遊亭歌武蔵師匠、後輩の柳家喜せんさん(当時。現在は廃業)、そして私という4名。
 とにかく酒席の多い旅で、毎晩毎晩飲み明かし、色々楽しい旅でした。

 ●刑務所(拘置所)
 広島拘置所、山口刑務所、岩国刑務所(女子)、尾道刑務所、貴船原少女苑、広島少年院、麓刑務所(女子)、佐賀少年刑務所、佐世保刑務所の計9ヶ所。

 ●自衛隊(海上)
 江田島海上自衛隊(旧海軍兵学校)幹部候補生学校・第1術課学校、佐世保海上自衛隊



 まずは江田島から広島小用港へ渡る高速船のデッキにて。
 左から喜せんさん、才賀師匠、歌武蔵兄さん。
 江田島海上自衛隊を慰問したあと、広島方面へ戻るところです。

 瀬戸内の風が気持ちよく、なぜか4人ともデッキではしゃいでました(笑)
 岩国刑務所(山口県)。
 ここは女子刑務所です。

 建物がすごく綺麗。
 尾道刑務所の優良受刑者が入れる施設。有井という場所にあります。
 ここには高い塀はもちろん、部屋に鍵もついておらず、一般生活に近い環境で受刑者が暮らしてます。

 その施設で飼われてる犬。
 ちっこくて可愛い雑種なんですが、こいつはものすごいビビリーなのです。
 ちょっとのことにすぐ驚く。
 有井の施設にいるから、名前はアリー(笑)

 アリーmyラブ

 アリーを囲んで記念撮影。
 ここでもヤツはビビってます(笑)
 尾道水道に沈む夕日。
 尾道刑務所で寸劇をやりました。
 受刑者役が才賀師匠、刑務官は私です。
 どちらも本物の受刑服&官服。

 才賀師匠のヒゲ面は、筆ペンとタバコの灰を塗りたくって作ったメイクなのです(笑)
 佐賀のチャンポン屋で見つけた、懐かしい占いマシン。

 試しに歌武蔵兄さんがやってみました。
 結果は小吉。

 いや占い云々より、この機械にノスタルジーを感じてプレイしてしまったのが本当のところです(笑)
 佐世保海上自衛隊を慰問したあと、停泊中の「護衛艦さわかぜ」を見学させてもらいました。

 実弾入りのいろいろな武器が鎮座してます。

 実は3日前まで、例のインド洋へ派遣されてた艦で、長旅の疲れを癒してるところでした。
 「さわかぜ」の甲板で集合写真。

 後ろに見えてるのは、この艦のシンボルである対空ミサイルです。

 あれを飛ばす度に、勢いで床が焦げ付くのだとか。


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