2005年2月18 トレインシミュレーター
国内でも屈指の鉄道高である岩倉高等学校。
ここの運輸科などを卒業して、電車の運転手さんや車掌さんが生まれます。
特殊分野の学校なので、実習に使われる機材も一風変わっていて、電車を模したシミュレーターがどどーんと置いてあるというスゴさ。

JR上野駅のすぐ隣にある同校は、芸激隊長・桂才賀師匠も馴染みの学校。
ここへ講演に行くというので、ご一緒させていただくことに。大先輩が一生懸命講演してる間にシミュレーターで遊ばせてもらうという、実に不届きな後輩なのでありました。
本物と一緒の模型が置いてあり、運転やドアの開閉が本格的に体験できます。
ドアの音も本物。プシューって。
車両は高崎線と、常磐線の特急スーパーひたち。
日頃お世話になってる電車をいじくり回して、もう大興奮ですわ。
プロジェクターでスクリーンに映像を投射する仕組みのため、反射防止に先端が黒いシートで覆われてます。


高崎線の車内。
こちらも本物と同じ寸法です。路線図まで貼ってあってリアルですねー。
ただし、実習用のため、網棚や手すりは排除されています。
電車の中に会議机があるのがしぶい。


実際にシミュレーターが動いてる様子。
ゲームじゃないですよ。映像以外は全部本物です。電車でGO!しかやったことのないワタクシは、モノがリアルすぎて緊張気味。
担当の先生が
「ではカッ飛ばしてみましょうー。とりあえず100kmまで」
という。
飛ばすのはいいけど止められるかなぁと心配。しかし予想に反してよく止まるんですわ。
目標よりもずいぶん手前で止まりそうになって再加速。ちょろちょろと前へ移動してやっと止めるという始末。
うーん。ビビリーじゃ定刻通りの運転はできないようです。
実際には乗り心地というのも重要な要素で、本物を走らせて試験する時はドミノのようなものを床に置き、ひとつ倒れるごとに何点か減点されるんだとか。

スーパーひたちは土浦〜取手間を運転できます。
でもレーザーディスクに収録されてるのが30分のため、取手を過ぎて利根川を渡ると映像がなくなってしまうのです。
「上野まで運転したいんですけどねぇ」と先生が言っておられました。
たしかに。


ローカルな話で申し訳ないんですが、常磐線の取手−藤代間を走ってると一瞬電気が消える区間が必ずあります。このとき直流と交流の切り替えが行われているのです。
この切り替え実習もシミュレーターで体験できます。
切り替え区間を示す標識に従ってレバーをぐいと動かすと、交流と直流が切り替わる。
このわずかなタイミングを逃して切り替えに失敗すると、もう加速が出来なくなり、惰性で近くの駅まで行かないとならなくなります。
実際は何か手立てがあるのかも知れないけど、このシミュレーターではそうらしいです。


 
左はスーパーひたちの運転席入り口。かなり高い位置にあります。
中に上ってみると、まるで飛行機のコックピットのような雰囲気。かっちょいい。
特急は長距離を走るため、いろいろな安全装置がついています。
例えば運転手が正常かどうかを確認するため、5分間隔ぐらいにブザーが鳴り、5秒以内にブザー解除ボタンを触るか加減速等のアクションをしないと、コンピューターが「運転手に異変」と判断して緊急ブレーキをかけます。
気が抜けません。うっかり解除ボタンを触らないでいると止まっちゃうんですから。


すみません。
すっかりバカになっちゃってます。

もう夢中。
走らせることよりも、機材に触れてるというのが嬉しいみたいです。

ブレーキを解除して加速してる図。

今回のシミュレーター体験では岩倉高等学校の先生方に大変お世話になりました。
ならびに桂才賀師匠、本当にありがとうございました。

これを読んでいる中学生諸君! 特に電車業務に携わりたいというキミ!
ぜひ岩倉高校へ入学しよう!
野球も強い!
機械科、商業科、普通科もある!
駅近くで交通至便!
岩倉高校でボクと握手!

先生、こんなあたりでいいですかね?



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